言語文化教育研究学会:Association for Language and Cultural Education

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2022年度 例会

【第89回:2月18日,3月18,25日】
「おがの発大人の学校」2年間の軌跡 ― 立場を超えて学び合い・活動が生まれる拠点作りを目指して

話題提供:宇佐川拓郎さん(小鹿野町地域おこし協力隊/おがの発大人の学校代表)

埼玉県秩父郡小鹿野町にて地域おこし協力隊を担う。小学校教員の経験と,デンマークのフォルケホイスコーレへの留学経験を混ぜながら,人育ちと町づくりが同時に行われるような『大人の学校』の運営に取り組んでいる。「おがの発大人の学校」[Youtube]代表。

プレ企画第1弾:読書会
国内外の「社会教育」について学びを深め合う


  • チラシ 日時: 2023年2月18日(土)13:30~15:30(最大16時まで)
  • オンライン(ZOOM)開催
  • 事前申し込みが必要です[締め切りました]
  • 参加費:無料。⾮会員も参加歓迎。プレ企画第1弾のみのご参加も,大歓迎です。
  • お問い合わせ:言語文化教育研究学会企画委員会(Email: project@alce.jp)

「大人の学校」の実践上の特徴の1つが,立場を超えた交流や双方向の学び合いの場の創出である。そのため,希望者で,事前に国内外の「社会教育」にまつわる書籍の読書会を行いたい。

『社会教育新論――「学び」を再定位する』(牧野篤編,ミネルヴァ書房,2022年)
「大人の学校」は「社会教育」の取組と捉えている。本書を通じて,「社会教育」の歴史や定義について,そして現代におけるその課題や可能性について,学びを深め合ってみたい。
『フォルケホイスコーレのすすめ――デンマークの「大人の学校」に学ぶ』(矢野拓洋ほか編,花伝社,2022年)
現在の実践を開始する原動力となったのが,デンマークの歴史ある成人教育機関「フォルケホイスコーレ”Folk Highschool”」への留学体験であった。そこで私は,「自由と共生」を共に育む理想的な社会教育の学び舎を見た。本書を通じて,様々な日本人の留学報告や実戦・研究報告を読みながら,デンマークの「大人の学校」の実態から学びを深め合ってみたい。

※尚,2冊読んでおらずとも,ご関心のある1冊だけ読まれて参加される形でのご参加も大歓迎です。

プレ企画第2弾:読書会
『拡張する学校』について、学びを深め合う

  • チラシ 日時: 2023年3月18日(土)13:30~15:30(最大16時まで)
  • オンライン(ZOOM)開催
  • 事前申し込みが必要です[締め切りました]
  • 参加費:無料。⾮会員も参加歓迎。プレ企画第2弾のみのご参加も,大歓迎です。
  • お問い合わせ:言語文化教育研究学会企画委員会(Email: project@alce.jp)

「大人の学校」の実践上の特徴の1つが,立場を超えた交流や双方向の学び合いの場の創出である。そのため,希望者で事前に「協働学習の活動理論」にまつわる書籍の読書会を行いたい。

『拡張する学校――協働学習の活動理論』(山住勝広著,東京大学出版会,2017年)
現在の実践は,手探りの中行ってきたが,理論的な支えとなってくれそうな学習理論と出会った。それが,ロシアの心理学者のヴィゴツキーから着想を得て,フィンランドの教育学者エンゲストロームが提示した「拡張的学習」という考え方である。本書は,当学会第9回年次大会にもご登壇予定の山住勝広さんが,そうした考え方を軸に,日本や海外の教育実践の事例紹介も含めながら,「協働学習の活動理論」についてまとめられた書籍である。本書を通じて,「協働学習の活動理論」を学ぶことを通して,「学びや教育」がこの先世界の中で果たし得る役割や可能性について,学びを深め合ってみたい。

※尚,全て読んでおらずとも,ご参加可能です。要点を初めにご紹介させていただきたいと思います。

本企画
「おがの発大人の学校」2年間の軌跡 ― 立場を超えて学び合い・活動が生まれる拠点作りを目指して

  • チラシ 日時: 2023年3月25日(土)13:30~16:00(最大16:30まで)
  • オンライン(ZOOM)開催
  • こちらのオンラインフォームから事前申し込みが必要
  • 参加費:無料。⾮会員も参加歓迎。プレ企画にご参加いただいていなくても,ご参加大歓迎です。
  • お問い合わせ:言語文化教育研究学会企画委員会(Email: project@alce.jp)

埼玉県秩父郡小鹿野町にて、社会教育×まちづくりの取組として実践している「おがの発大人の学校」。これまで、取組を開始した2年前と、取組が軌道に乗り始めた1年前と、計2回の実践報告をさせていただいた。さて、2回目の報告から再び1年が経過した今、取組の実情を、成果と課題、この先のビジョンにスポットを当ててご報告したい。また、「大人の学校」の実践上の特徴の1つが、相互作用や学び合いの中で、意味づけをしたり、全体像を形作っていったりすることへの意志である。以下の観点からディスカッションを行い、学び合いの場づくりをしたい。

内容構成
1.社会教育×まちづくりの取組である「おがの発大人の学校」の定点的な実践報告
2.ディスカッションによる学び合いの場づくり
  1. 大人の学校が今後社会にもたらし得る価値・可能性・意義と、乗り越えるべき課題について
  2. 参加者相互の実践や考え方の交流

【第88回:10月29日】オンライン開催
「越境」するMultilingual Scholarsになる――博士号を取得し中国の大学で働く日本語教師の現状と課題

  • チラシ 日時: 2022年10月29日(土)14:00~16:00
  • オンライン(ZOOM)開催
  • 定員: なし(※非会員の方もご参加になれます)
  • 参加費無料。こちらのオンラインフォームから事前申し込みが必要
  • お問い合わせ:言語文化教育研究学会企画委員会(Email: project@alce.jp)

話題提供

近年、博士号を持つ中国人留学生が大量に帰国し、中国の大学で日本語教師として勤めるというケースが見られるようになりました。2015年11月、中国教育部は高等教育システムの国際競争力を高めるため、「世界一流大学・一流学科建設」の実施方法を発表しました。この目標を達成するための重要なアプローチは、大学教員の研究成果を最大化することです。しかし、中国国内の言語市場から見れば、日本語に比べ、中国語と英語が圧倒的に価値の高い学術言語と言えるでしょう。

一方、日本で学術的なトレーニングを受けた元留学生は、主な学術言語として日本語を使用するがゆえに、中国語と英語による学術リテラシーをほとんど持っていません。そのため、帰国後の学術出版や個人の学術的な発展において大きな課題に直面すると予想されます。

この企画では、日中投稿雑誌の規範及び大学の若手日本語教師の学術実践への調査結果を踏まえ、上述したような課題の全体像を共有したうえで、困難な局面を打開するために必要となるであろう新しい視点について、参加者のみなさまと考えます。

【第87回:7月16日】オンライン開催
『トガル』ためのビブリオバトル――ALCE Webマガジン『トガル』特集「『トガル』ための100作品」に寄せて

【お詫び】「ビブリオバトル」の名称を用いたイベント実施について

ALCE Webマガジン『トガル』では、特集として「『トガル」ための100作品」を準備中です。

本特集では、広くことばの教育に携わるみなさまから「トガル」ためにおすすめの作品(本、漫画、映画、演劇、演芸、楽曲、芸術作品等)を挙げていただいたうえで、その結果を「トガル」ための100作品として誌上で公開する予定です。現在、『トガル』誌上で「トガル」ための100作品を収集するためのアンケートを実施中です。アンケートの質問は次のとおりです。

  • 自分がことばの教育を行ううえで、影響を受けた作品(本、漫画、映画、演劇、演芸、楽曲、芸術作品等)を教えてください。可能であれば、どのような影響を受けたかもお書きください。
  • ことばの教育に携わる人として、読んでおく/観ておく/聴いておくことを勧めたいと思う作品(本、漫画、映画、演劇、演芸、楽曲、芸術作品等)があれば、教えてください。可能であれば、読んでおく/観ておく/聴いておくことを勧めたいと思う理由もお書きください。

本例会では、この特集の連動企画として、ことばの教育に携わる者としての自身にとって重要な作品を媒介にお互いの言語教育観に関し対話する機会を設けることを目的に、「『トガル』ためのビブリオバトル」を開催します。

言語文化教育研究学会 企画委員会

ビブリオバトルとは

「ビブリオバトル」とは、ゲーム感覚を取り入れた「書評合戦」です。ビブリオバトラー(発表者)たちがおすすめ本を持ち寄り、1人5分の持ち時間で書評した後、バトラーと観客が一番読みたくなった本を決定します。

求む!ビブリオバトラー

本例会では、ことばの教育に携わる者としての自身にとって重要な作品を持ち寄り、その作品の魅力を紹介するビブリオバトラーを募集しております。ビブリオバトルは「書評合戦」ですが、本例会で紹介する対象は本に限りません。本以外の作品(漫画、映画、演劇、演芸、楽曲、芸術作品等)をご紹介いただいてもかまいません。

ビブリオバトラーとして参加を希望される方は、こちらのアンケートにご回答のうえ、「コメント」欄に「ビブリオバトラー希望」と明記し、紹介したい作品をお書きください。折り返し、ALCE企画委員会より詳細をご連絡いたします。

【第86回:6月12日】オンライン開催
「ことば」の学びに寄り添う日本語教育――「学習と人生のつながりの軸」の形成と意識化をめざして

当日のスライドをダウンロード

  • チラシ 日時: 2022年6月12日(日)15:00〜17:00
  • 会場: オンライン(zoom)開催
  • 参加費無料・要事前申込: 締切ました。
    ※定員なし,非会員の方もご参加になれます。
  • チラシをダウンロード
  • お問い合わせ: project@alce.jp(企画委員会)

話題提供:山内薫さん(明治学院大学)

cover:『「ことば」の学びに寄り添う日本語教育――「学習と人生のつながりの軸」の形成と意識化をめざして』(くろしお出版、2022年)のテーマは、「ことば」の学びに寄り添う日本語教育です。現代の「モバイル・ライブズ」のなかに生きる外国語学習者が、大学時代及び大学という学習環境で「ことば」を学ぶ経験において、時間的・空間的に「移動」をしながら、「学習と人生のつながりの軸」を形成、及び意識化できることを支援する教育。そのような教育の必要性を、「ことば」の教育に携わる方々に伝えたいということが、本書の刊行の最も大きな目的です。本書では、社会的文脈や単一的な目的設定を背景とする、将来において「使うあてのない外国語学習」(=将来の就業あるいは学業において使用する可能性が低い「ことば」を学ぶこと)への取り組みが注目されます。このような学びの取り組みは、本書の研究協力者である日本語専攻学生以外の外国語学習者においても共通します。日本語教育及び国内の第二外国語教育の学習者と日々向き合う参加者と、本書の問いを考えられるような場としたいと思います。

参考

【第85回:5月28日】オンライン開催
日本語教育における「教師の語り」研究の最前線

  • チラシ 日時: 2022年5月28日(土)13:00〜15:00
  • 会場: オンライン(zoom)開催
  • 参加費無料・要事前申込: 締め切りました。
    ※非会員の方もご参加になれます。
  • チラシをダウンロード
  • お問い合わせ: project@alce.jp(企画委員会)

ブックトーカー

  • 牛窪 隆太さん(東洋大学)
  • 瀬尾 悠希子さん(東京大学)
  • 香月 裕介さん(神戸学院大学)

言語文化教育研究学会のテーマには、ことば・文化・教育におけるヒト・コト・モノに注目することがあります。近年、日本語教育においては、教師の語りを対象とし、実施した研究をまとめた書籍が多く刊行されるようになっています。これらの研究において教師が語ることとは、どのように位置づけられているのでしょうか。また、研究成果から日本語教師研究の方向性として、どのような示唆が得られるのでしょうか。

本例会では、著者である若手研究者に「ブックトーク」の形式で自著を紹介していただき、意見交換を行うことで、日本語教育における教師の語りの最前線について参加者とともに考えたいと思います。本来、「ブックトーク」とは第3者によって行われるものではありますが、自著を紹介するという形式で実施することで、参加者が研究の裏側にある問題意識や研究過程を理解し、活発な意見交換が行われることを期待しています。例会への参加にあたり、できれば少しでも著書に目を通していただければと思います。目次だけを見るもよし、著者のライフストーリー部分を読んでいただくもよし、興味をひかれた部分を読んできていただくもよし。「読む」という行為を媒介として、フロアの皆様とゆるやかに対話をすることができればと思います。ぜひ、飲み物を片手にご参加ください。

ブックトーク紹介図書

【第84回:4月9日】オンライン開催
年次大会ぶっちゃけ,どやった? ― ALCE第8回年次大会ふりかえり会

第84回例会:年次大会ぶっちゃけ、どやった?―ALCE第8回年次大会ふりかえり会―

去る2022年3月5〜6日,「ディスアビリティ・インクルージョンと言語文化教育」をテーマにALCE第8回年次大会が開催されました。年次大会に参加されたみなさんは,今回の年次大会をとおして,様々な気づきや学び,あるいは,大会のテーマや運営について考えたことがいろいろとあったのではないでしょうか。

そこで,本例会では,それぞれの参加者にとって,第8回年次大会とはどのような経験だったのかを座談会形式で話し合いながら,ふりかえってみたいと思います。座談会は次の二部構成で行います。

【第1部】
第8回年次大会全体をふりかえる
【第2部】
「トガル」とインクルージョンを考える

第1部では,年次大会で自身が参加した講演,シンポ,フォーラム,発表の中で最も印象に残ったプログラムに関し,存分に語り合っていただきます。そして,第2部では,年次大会の最後に行われたフォーラム「言語文化教育研究学会のインクルージョンを考える」に関連し,アーカイブズ運営委員会が編集・発行を担当するするWebマガジンの名称であり,コンセプトでもある「トガル」とALCEが行う諸事業への参加しやすさ/しにくさの関係に関し,話し合います。

なお,本例会は記録したうえで,可能な範囲で記事化し,ALCE Webマガジン「トガル」に掲載する予定です。