言語文化教育研究学会:Association for Language and Cultural Education

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第11回 研究集会
(2023年12月2,3日,山梨県で開催)

テーマ:私と社会,そのつながりを問う


趣旨と概要

ALCEは言葉と文化の教育の実践研究を推し進めていく上で,重要な要素の一つに「市民性」を掲げています。いわく,「~よりよい社会とその社会参加の意識を形成するための市民性教育(シティズンシップ教育)がこれまで以上に必要となってきています」と。この問題意識は,今日,いっそう広まってきています。様々な分野で社会とつながる教育が求められ,そうした実践を行おうとしている人も増えています。

しかし,社会とつながるのは学習者だけでしょうか?実践者としての「私」自身も,社会とのつながりの中で願いを持って実践をしているのではないでしょうか?また,私たちが実践者として思い描く社会とは,どんな社会なのでしょう?

プレ企画(8月20日開催)では,話題提供者による「社会とつながる実践」と,参加者自身の「つながり度」を切り口に,お互いの社会とのつながりについてグループディスカッションを行いました。この議論を通して改めて浮かび上がってきたのは,「社会とつながるとは?」,「なぜ「私」たちは社会とつながろうとしたり,時には距離を置こうしたりするのか?」という問いです。良いか悪いかをいったんさておいて,「社会とつながる」を問うてみることは,きっと私たちに新たな気づきや刺激をもたらすはずです。

そこで2023年度の研究集会では,「私と社会,そのつながりを問う」ための“しかけ”として,

  1. 話題提供に基づくパネルディスカッション,
  2. 私と社会のつながりについて見つめ直す参加者同士の交流,
  3. 口頭発表・ポスター発表

を柱とする場をつくります。

企画の詳細については,順次学会Webサイト,facebook等でアナウンスしていきます。

お菓子の持ち寄り

本学会研究集会の恒例となっておりました,「お菓子の持ち寄り」企画です。対面開催となりました今回,復活です!

研究集会のキーワードである「私」と「社会」との「つながり」から,ご参加のみなさまに,任意でご自身とつながっている(?)社会のご当地グルメ,お菓子をお持ちいただき,他の参加者と一緒に楽しんでいただければと考えております。ぜひこの企画にもご協力ください。みなさまの思いも共有できればうれしいです。

話題提供者

井上 昌善(いのうえ まさよし)さん

外部連携を通した社会科授業の意義と可能性 ― 地域社会の課題を取り扱った実践を事例として

愛媛大学准教授。兵庫教育大学大学院修了,博士(学校教育学)。神戸市立中学校教諭を経て,現職。社会科教育における議論(熟議)に注目し,地域社会の問題を学校内外の人材と連携して考える,市民性教育・主権者教育の授業の在り方を追求してきた。

論文に,全国社会科教育学会研究奨励賞「外部人材と子どもの熟議を促す社会科授業構成の原理と方法 ― 地理的分野「地域に届けるハザードマップ」の開発と実践を通して」(『社会科研究』,95巻),編著書に『板書&展開例でよくわかる主体的・対話的で深い学びでつくる365日の全授業 中学校社会』(明治図書)などがある。

西角 綾夏(にしかど あやか)さん

人と人とのつながりから考える,わたしにとっての「社会」とは ― 市民性醸成のNPO勤務及び子どもショートステイ協力家庭・住み開きの活動を通して

早稲田大学大学院修了,修士(教育学)。大学院修了後,認定NPO法人PIECES一般社団法人We are Buddiesのスタッフとして勤務。現在は,認定NPO法人PIECESに軸足を置きながら,子どもの孤立を防ぐため,市民性醸成プログラムの運営を行っている。

論文に,「デューイのグレート・コミュニティ論における『顔が見える関係性』とソーシャルキャピタル」(『早稲田大学大学院教育学研究科紀要:別冊』29(2))がある。

佐野 香織(さの かおり)さん

日常を生きる・社会をつくる ― 「わたし」「わたしたち」がかかわるプロセス経験

長崎国際大学人間社会学部准教授。専門は,日本語教育学,成人教育・学習。「多文化共生」,省察的実践論,経験のことば化,対話と学び等をキーワードとして「多様なヒト・コト・モノが多様な関心を持ってともに生きる社会をつくる」観点をもとに,ことばの学びに軸を持って領域横断しながら実践研究を続けている。『〈やさしい『日本語〉と多文化共生』(庵功雄(監)第20章,ココ出版)『越境する日本語教師と教師研修』(第5章,くろしお出版)等執筆。

最近では,場や空間,時間,環境と人の関係が生成していくことばと社会,文化の学びに興味を持ち,「おくんちの記憶」プロジェクト[YouTube],大学周辺地域と連携した地域編集プロジェクト等を留学生を含む学生,市民と協働で行っている。

発表者募集(11月10日締切)

  • 発表申込締切: 2023年11月10日(金)
  • 採択結果通知: 2023年11月17日(予定)

発表形態

口頭発表
一つの発表時間は合計30分で,その中で発表に対するディスカッションを行なっていただきます。発表のテーマ・内容や形式,時間配分は自由ですが,対話の時間を必ず入れてください。
ポスター発表
1日目(12月2日〈土〉)の午後,会場にポスター発表の場を設けます(40分ほど。応募本数によって前後します。ポスターの掲示は研究集会開催中常時可能です)。発表のテーマ・内容は自由です。

応募資格

言語文化教育研究学会の会員であること(共同発表の場合は,筆頭応募者が会員であること)。

応募方法

1発表につき,「発表応募フォーム」からの申し込みが必要です。共同発表の場合は筆頭発表者の方にご応募をお願いします。

参加者募集(11月24日締切)

  • 参加費: 会員 2000円,非会員 4000円
  • 参加資格: 会員/非会員に関わらずご参加いただけます
  • 参加申込締切: 2023年11月24日(金)
  • 申し込み方法: こちらの「参加申込フォーム」から

  • 「発表」申し込みをされた方も,お申し込みをお願いします。
  • 口頭発表・ポスター発表の「共同発表者」の方も,お申し込みをお願いします。