言語文化教育研究学会:Association for Language and Cultural Education

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言語文化教育研究学会とは

一般社団法人「言語文化教育研究学会」(ALCE)は,日本学術会議より「日本学術会議協力学術研究団体」として指定されています。また,当学会は「言語系学会連合」を構成する会員です。

目的

言語文化教育研究学会は,ことばと文化の教育とは何か,ことばと文化の教育を研究するとはどういうことかを広く議論するための対話の場の設定を第一の目的として設立されました。

近年の諸学会設置が次々に研究分野・領域の細分化に向かう中で,本学会は,多領域にわたる横断的連携を試み,また,実践現場・教育現場に根差した議論を積み重ねることで,ことばと文化の教育の実践研究の充実に寄与することをめざします。

私たちの考える実践研究の定義は,教室実践に役立つ研究という狭義のものではありません。その定義は,教室実践を含めことばの教育における市民性構築の実践や生態学的アプローチに基づいた言語文化研究の実践を批判的に考えていくものであり,理論構築の実践などをも含むものとして考えます。

理念図

■市民性

現代の世界は,国や言語や文化の境を越えて様々な背景を持った人々が共に生きています。そのような中,複数の文化,複数のことばが出会う場において,よりよい社会とその社会参加の意識を形成するための市民性教育(シティズンシップ教育)がこれまで以上に必要となってきています。当学会は,より社会包括的な場や市民の意識を形成するためにことばと文化の教育・研究は何ができるかについて議論を交わす場を,提供します。

■批判性

自分たちの生きる未来,そして,コミュニティの未来を創造するためには,既存の枠組みを政治,経済,社会,歴史などという大きなコンテクストとのつながりから見直し,必要があれば変えていこうとする批判性(批判的な意識・視点・姿勢・

態度)を育てていくことが大切です。そして,それはその実践に携わる教師や研究者にも求められるものであります。よって,このような未来を創造することに重きをおく批判性を重要視します。

■生態学的アプローチ

ことばや文化は狭義のシステムとして自己完結するものではありません。ヒト・コト・モノはすべてお互いに影響し合っていて,それらはより大きな社会,環境,さらには生態系の一部となっています。そのような視点から言語文化教育を考えます。

活動

1.雑誌『言語文化教育研究』の発行

『言語文化教育研究』を発行しています。「論文」カテゴリーにおいて先進的な研究を積極的に掲載すると同時に「フォーラム」カテゴリーにおいて,ユニークなアイデアや実践の共有を推進すべく多様な形式の表現を掲載します。

2.年次大会の開催

年次大会は年1回,開催します。大会のシンポジウムは,雑誌『言語文化教育研究』の特集と連動し,より深い議論の展開をめざします。

3.研究集会の開催

研究集会は,各地方の大学を中心に開催します。研究集会は,主催校の自由裁量で,地域性を活かした形で企画されます。また,学際的な連携や協働を視野に,他研究会との合同開催も行います。

4.例会の開催

あるテーマをめぐり,提供された話題をもとに議論を行う場として,例会を開催します。例会では,多様な内容を扱うとともに,実践や研究の報告,ワークショップ等,多様な形式により議論の場を創ります。

5.交流会の開催

交流会では,多様な背景を持つ参加者との,対等な関係性における相互構築的な対話をめざします。

6.他研究会との連携

研究集会の合同開催やホームページ上におけるリンクなど多様な形態で他研究会との連携を推進します。問題意識を共有する研究会の成果発表,議論の場として,年次大会や雑誌に加え,『会員向けメールマガジン』Facebookページなど,さまざまな媒体が活用されることをめざします。

7.各種プロジェクト

外部資金獲得も視野にいれつつ,領域横断的な研究体制構築のプラットフォームとなることを目指します。

関連: 例会,研究集会,年次大会,ほか諸企画 >

組織(2024年度)

総会

理事会

理事(19名)
稲垣みどり (山梨学院大学)
牛窪隆太 (東洋大学) ― 副会長
内山喜代成 (桜美林大学)
大平幸 (四国大学)
岡本能里子 (東京国際大学)
香月裕介 (神戸学院大学)
小島卓也 (オーストラリア国立大学)
後藤賢次郎 (山梨大学)
瀬井陽子 (大阪大学)
瀬尾匡輝 (茨城大学)
田嶋美砂子 (茨城大学)
寺浦久仁香 (武蔵野美術大学)
寅丸真澄 (早稲田大学) ― 会長
中山由佳 (山梨学院大学)
本間祥子 (千葉大学)
松尾憲暁 (岐阜大学)
松田真希子 (東京都立大学)
三谷彩華 (江戸川大学)
三輪聖 (テュービンゲン大学)

監事〈会計監査兼任〉(2名)

三代純平 (武蔵野美術大学)
嶋津百代 (関西大学)

事務局(14名)

小島卓也[事務局長],尹恵彦,本間祥子[事務局長補佐],内山喜代成[事務局長補佐],谷岡ケイ,香月裕介[事務局長補佐],三谷彩華,柳井優哉,村田竜樹,梶原彩子[会計],松本美香子,寺村優里,伊藤茉莉奈,大石海

委員会

学会誌編集委員会(13名)
北出慶子,飯野令子,中川康弘,牛窪隆太[委員長],後藤賢次郎,瀬尾悠希子[副委員長],田中里奈,三代純平,松田真希子,田嶋美砂子
[特集担当]佐野香織,瀬井陽子,中井好男
年次大会委員会(17名)
荻田朋子,勝部三奈子,末松大貴,鈴木紅緒,瀬井陽子[副委員長],中井好男,小坂凜,佐野香織,丸谷充伸,山内幸恵子,中原瑞公,瀬尾匡輝[委員長],米本和弘[副委員長],村上智里,松尾憲暁,*山本晋也
[会場校委員]山本冴里,*山本晋也,髙井かおり
* は企画と会場校委員兼任
研究集会委員会(10名)
後藤賢次郎[副委員長],寺浦久仁香[委員長],両角遼平,小西達也[副委員長],倉沢郁子[副委員長],小栗優貴,牧野圭二郎,友宗朋美,MUKAI Felipe Naotto,櫛田ひかる
交流委員会(10名)
本間祥子[委員長],吉田拓真,李思雨,筒井しおり,寺村優里,笹川史絵[副委員長],安蒜ひなた,内山喜代成,キム・ダソム,パク・ウギョン
企画委員会(12名)
古屋憲章,稲垣みどり[委員長],中山由佳[副委員長],松本明香,大平幸,小畑美奈恵,高井かおり,寅丸真澄,オーリ・リチャ,三輪聖,金桂英,岡本能里子
アーカイブズ運営委員会(10名)
梶原彩子,三谷彩華[委員長],桒田晶[副委員長],村田竜樹,伊藤茉莉奈,古屋憲章,松本裕典,岡部康子,佐藤葵,神美妃

設立までの経緯

言語文化教育研究学会は,2014年7月25日に「言語文化教育研究会」から学会へと名称を変更して設立されました。前身である「言語文化教育研究会」の歴史は1997年まで遡ります。当時は,「国語と日本語の連携を考える会」という名称で,国語と日本語をめぐるさまざまな連携という課題に向けての活発な議論が展開されていました[活動記録]。当会は,2004年まで活動を続け,『論集 ひととことば』(2001年創刊,第1~6巻)を発行しました。

その後2004年からは,早稲田大学日本語教育研究センターの常設研究会として「言語文化教育研究会」という名称となり,国語や日本語に限定することのない,より広くことばと文化の教育を考えることを目的とした研究会として生まれ変わり,会員による活発な議論を通じて新たな研究の方向性を切り拓くという形で組織・再編されました。以下は,その時期に開催されていた研究会のテーマ・トピックです。

上記の研究会における議論の成果は,研究会誌『言語文化教育研究』(2004年創刊,第1~11巻)などにおいて広く公表されてきました。

以上のように,本学会は,「国語と日本語の連携を考える会」からスタートし,「言語文化教育研究会」へと発展してきましたが,より多く方々が参加できる議論の場とすべく,2013年3月に早稲田大学から独立しました。そして,他領域との連携・協働をさらに深め,ことばと文化の教育に関するより最先端な議論を創出するとともに,継続性のある安定した研究活動のプラットホームとなる会とするために,2014年7月に学会化するに至りました。会員数は537名(2023年5月30日現在)となり,年次大会,研究集会,月例会,講演会,ワークショップなどにおいてより活発な議論が行われており,そこでの成果は,学会誌『言語文化教育研究』(第12巻~)において展開されています。

ロゴマークについて

ロゴデザイン ― 近あづき

logoロゴマークは,「架け橋」と「羽ペン」のモチーフを融合させてデザインしました。

人々の文化をつなぐ架け橋と,言語というキーワードからペンの意匠を取り入れました。

色は,フレッシュな若葉のイメージをイエローからグリーンのグラデーションで表現しました。

お問い合わせ

  • (言語文化教育研究学会事務局)

当学会への後援依頼の申請について

言語文化教育研究学会への後援依頼申請については,以下の手順にてお願いいたします。

  1. (学会事務局)まで,当学会に後援を依頼する旨をお知らせください。折り返し,事務局より「後援名義使用申請書」をお送りします。
  2. 「後援名義使用申請書」に必要事項を記入の上,関係書類とともにご返送ください。
  3. 提出された「後援名義使用申請書」(および関係書類)をもとに,理事会にて後援の是非を協議します。
  4. 理事会における協議の結果を,事務局よりお送りします。

※提出いただきました資料は返却いたしませんこと,あらかじめご了承ください。