言語文化教育研究学会:Association for Language and Cultural Education

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2021年度 特別企画

【22年3月19日】学校現場で性的マイノリティとともに生きる―演劇を通して考える

登壇者
月嶋紫乃さん(俳優・トランス☆プロジェクト代表)
冴瑪悠さん(俳優・トランス☆プロジェクト)
鈴未さん(俳優・トランス☆プロジェクト)
聞き手
中山 由佳(ALCE 企画委員)

「多様性の尊重」という言葉がそこここで見られるようになって久しく経ちます。学校機関においても,以前と比較して性の多様性を受け入れる試みが少しずつ進められています。たとえば,大学においてはシステム面の改善(名簿に性別を記載しないなど),教員に対して配慮を促す働きかけ(「さん」「くん」で呼ばないなど)などもその一例です。そうした流れの中で,実際に教員はどのように現場に対峙しているのでしょうか。今回の企画では,性的マイノリティ,ことにトランスジェンダーを中心とした当事者とともに演劇を通して社会の理解を促進していこうという試みを20年以上行っている劇団「トランス☆プロジェクト」の代表で俳優の月嶋紫乃さん,劇団メンバーの冴瑪悠さん,鈴未さんを招き,活動についてお話しいただいたのち,参加者の皆様との演劇ワークショップを通して「学校現場での性の多様性」とどう向き合うか考えていきたいと思います。

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【22年1月29日】『海辺の彼女たち』と『僕の帰る場所』
―2つの映画作品と言語文化教育の交差する場

登壇者
渡邉一孝さん(映画プロデューサー),藤元明緒さん(映画監督)
聞き手
稲垣みどり(ALCE企画委員)

技能実習生として来日したベトナム出身の若い女性たちの寄る辺ない孤独を描いた『海辺の彼女たち』,幼い子どものいるミャンマー出身の家族の日本とミャンマーの生活を6歳の少年に寄り添って描いた『僕の帰る場所』は,異国で「外国人」として働く若者たちの不安定な就労環境や,国や文化を越境して生きる家族の「ことば」や「居場所」の問題といった,言語文化を越境して生きる人間たちの普遍的な実存の問題を描く映画作品です。

本企画はこれらの映画を制作したプロデューサーの渡邉一孝氏と監督の藤元明緒氏のお2人をお招きし,映画制作の動機や映画を通して訴えたいことは何か,「ことば」と「越境」の問題を中心に語っていただきます。参加者からの質問等のやりとりの時間も設け,言語文化教育と映画制作というクリエイティブなアート領域の交差する場を創ります。

※映画を観てから参加されると,より理解が深まります。2作品とも,現在劇場での公開が大方終了し,動画配信はされておりませんが,参加申し込みをされた方には映画を観る方法を特別にお知らせします。