言語文化教育研究学会:Association for Language and Cultural Education

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第5回年次大会(2019年3月,早稲田大学)
テーマ:市民性形成と言語文化教育

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  • 紙媒体でのご用意はありません。
  • 会場には,一般利用可能なwi-fi環境はございません(ネット回線ご利用の場合は,各自ルーターなどをご持参ください)。

協賛

  • (株)明石書店
  • CASIO計算機(株)
  • (株)くろしお出版
  • (株)ココ出版
  • (株)スリーエーネットワーク
  • (株)大修館書店
  • (株)凡人社
  • (株)ラーンズ

プログラムほか詳細情報

※会場には,一般利用可能なwi-fi環境はございません。ネット回線ご利用の際は,各自ルーターなどをご持参ください。

テーマ趣旨 ― 市民性形成と言語文化教育

現代の世界は,国や言語,文化の境を越えて様々な背景を持った人々が共に生きています。そうした状況を見つめながら,社会を創造していくこと,主権者であること,複数のことばや文化を持つこと,多様な人間が共生すること,誰もが公正公平に生きる権利を持つこと,社会をよりよいものにしていくことを実現していくための教育として,市民性形成の教育が存在しています。言語文化教育研究学会もこれまでこの分野に関する研究と実践の活動を推進してきました。

しかし,こうした市民性形成の観点は重要であるがゆえに,ときに教育実践や研究の多様な分野でそれぞれに取り込まれ,語られていきます。例えば,日本では,市民性教育は,学校教育における主権者教育として,また人権教育として,地域社会における社会づくりの教育として,グローバル社会における言語教育として語られてきました。しかし,冒頭のような視点に立ち返れば,市民性教育は本来総合的な概念であり,人と社会,ことば,文化をトータルに捉え,よりよい未来を創造していくための教育であるはずです。

このたびの言語文化教育研究学会第5回記念年次大会では,「市民性×教育」をキーワードとした学際的協働を一つの主眼に捉え,これまで多様な領域で活躍されてきた市民性教育の論者・実践者が互いに語る中で,それぞれの領域で語れてきた市民性教育の意味を広げ,問い直していきます。

(年次大会実行委員会―企画担当:南浦涼介,細川英雄,福島青史)

大会シンポジウム: 市民性形成と言語文化教育
― 価値観の異なる多様な人たちと共に生きるために

大会シンポジウムでは,民主主義と人権のための市民性教育,グローバル化時代における政治的シティズンシップの復権,そして市民性形成と言語文化教育の関係・役割をめぐり,人と社会,ことば・文化の視点から,よりよい未来を創造するための教育のあり方を検討します。

時程
2018年3月10日(日)10:00~12:30
シンポジスト
オードリー・オスラー(リーズ大学,サウスイースト・ノルウェー大学)
小玉重夫(東京大学)
細川英雄(言語文化教育研究所)
司会
福島青史(早稲田大学)
シンポジスト/プロフィール
オードリー・オスラー(Audrey Osler:リーズ大学 名誉教授,サウスイースト・ノルウェー大学 教授)
民主的シティズンシップ教育と人権教育を中心とし,学際的な視点から研究に携わってきた。とくに,子どもの民主的参加の権利,教師の仕事と市民性,人種やエスニシティをはじめとするマイノリティ集団の経験に強い関心を持っている。著書や論文は各国語で翻訳されている。日本との関わりも深く,これまで講演や共同研究,日本学術振興会の外国人招聘研究者などの形で来日し,人権とケア,子どもの権利,市民権とアイデンティティに関わる研究を進めている。
小玉重夫(こだましげお:東京大学大学院教育学研究科 教授)
東京大学法学部政治コース卒業,同大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。現在,東京大学大学院教育学研究科教授,同研究科長。専門は,教育哲学,アメリカ教育思想,戦後日本の教育思想史。教育の公共性に関する思想研究(ハンナ・アレントの教育思想など),公共性の担い手を育てるシティズンシップ(市民性)教育,政治的リテラシーの問題,教育政治学の構想などに関心を持つ。
細川英雄(ほそかわひでお:早稲田大学 名誉教授・言語文化教育研究所八ヶ岳アカデメイア)
早稲田大学第一文学部卒業,同大学院文学研究科博士課程単位取得。博士 (教育学)。早稲田大学大学院日本語教育研究科教授を経て,現在,早稲田大学名誉教授。言語文化教育研究所八ヶ岳アカデメイア主宰,本学会代表理事。専門は言語文化教育学。ことばと文化の統合から始まり,国語と日本語の連携を経て,「よく生きる」ために言語教育に何ができるのかという観点から,「ことばの市民」という概念を提案している。
司会:福島青史(ふくしませいじ:早稲田大学 大学院日本語教育研究科 教授)
慶應義塾大学文学部卒業,早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程修了。博士(日本語教育学)。1994年よりJICA,国際交流基金の派遣により,メキシコ,ウズベキスタン,ロシア,ハンガリー,英国,ブラジルにて勤務。2018年4月より現職。それぞれの地で,独立後の国家形成,超国家レベルでの統合,移民と言語継承という時局に触れ,人-ことば-社会の関係を創造的に捉える「言語政策としての言語教育」に関心を持つ。