言語文化教育研究学会:Association for Language and Cultural Education

2020年の交流会

第12回:2020年9月19日【オンライン開催】
孤立とつながり――外国につながる人々を事例に考える

  • チラシ日時: 2020年9月19日(土)14:00~16:00
  • 会場: Zoom開催(URLは申し込み完了後に送付)
  • 参加費: 無料。会員に限らずどなたでも参加できます。
  • 参加申込: 定員に達しましたので,締め切りました。ご参加いただける方には近日中にZoomのURLをお送りいたします。
  • お問い合わせ: interact@alce.jp(言語文化教育研究学会 交流委員会)
  • チラシをダウンロード

みなさんは社会やコミュニティから孤立している外国につながる方々と出会ったことがあるでしょうか。

第12回の交流会では,外国につながりを持つ人々の「孤立」と「つながり」をテーマに,「孤立」するとはどういうことなのか,彼ら彼女らが求める「つながり」とはどのようなものなのかについて話し合いたいと思います。

様々な形で外国につながる人々と関わる機会を持つ私たち自身が何ができるのか,考えるきっかけにしたいと思っています。

初めに,企画者がなぜこのテーマを設定したのか,経験をもとにお話しします。 次に参加者のみなさんのそれぞれの経験から,「孤立」や「つながり」ということばの意味を考え,ことばの教育に携わる者として,私たち一人一人に何ができるのかを対話を通して考えます。インターネットが普及して,一見当たり前に人と人が繋がれるようになった今,人とのつながりについて今一度,改めて一緒に考えてみませんか。

どなたでも気軽にご参加ください。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

第11回:2020年5月9日【オンライン開催】
言語教師のアイデンティティとことばの教育

  • チラシ 日時: 2020年5月9日(土)14:00~16:00
  • 会場: オンラインにて開催。Zoomコミュニケーション753241427にアクセスして下さい。
  • 予約不要。会員に限らずどなたでもご参加いただけます。直接会場にお越しください。
  • お問い合わせ: interact@alce.jp(言語文化教育学会 交流委員会)
  • チラシをダウンロード

みなさんは自分自身のアイデンティについて考えたことがありますか。

第11回交流会では,ことばの教育に携わっているみなさんの,例えば言語教師としてのアイデンティティがどのように形成されてきたのか,そのことと今のご自身のことばの教育の実践はどのように関わっているのか語り合いたいと思います。

まず,企画者がなぜこのテーマについて考えたいか,経験をもとにお話しします。次に参加者のみなさんそれぞれが人生を振り返り,自身のアイデンティティとことばの教育の関わりについて他者との対話を通して考えます。

何らかの形でことばの教育に携わっている方,携わっていなくても興味のある方,今一度参加者のみなさんとともに考えてみませんか。

第10回:2020年1月11日
ヒューマンライブラリー:
障害当事者とその当時者を取り巻く人々との語り――言語教育におけるインクルーシブ教育実現のために

  • チラシ 日時: 2020年1月11日(土)13:30~17:15
  • 会場: 早稲田大学 早稲田キャンパス3号館 2階202・203教室[アクセス
  • 資料代: 500円(当日会場でお支払いください)
  • 予約不要。会員に限らずどなたでもご参加いただけます。直接会場にお越しください。
  • お問い合わせ: interact@alce.jp(言語文化教育学会 交流委員会)
  • チラシをダウンロード

2020年最初となる第10回交流会では,「言語教育におけるインクルーシブ教育」をテーマに,ヒューマンライブラリーを企画しました。今回は,7冊の「本」が集まり,それぞれの立場からインクルーシブ教育への思いを語ってくれます。

様々な「物語」に触れ,言語教育やインクルーシブ教育について一緒に考えてみませんか。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

本の紹介

『何かを始めて,続けるということ』──うえむらまきこさん

image:みなさんは何かを始めて,それを続ける時に,何がそれを支えているか考えたことはありますか。わたしは数年前から何人かの仲間とともに,「言語教育におけるインクルージョン」について考えています。ただ,改めて,「なぜそれを始めたのか」と聞かれると,正直よくわかりません。テレビで発達障害についての特集を見たこと,自閉症のお子さんを持つ友人がいること,がきっかけの一つであることは確かですが,一人の言語教師として,目の前にいる(あるいは,いるべきなのにいない)学習者の多様性を,より広く,より深く理解したい,という気持ちと,「教室におけるインクルージョンがインクルーシブな社会を創る」という使命感のようなものに支えられている気がします。私たちがこれまでどんなことをしてきたのか,また今後どのようなことをしたいのか,をお話ししたいと思います。

『養護学校の現場から』──東山晃さん

image: 私は神奈川県の養護学校で知的障害の生徒の教育を担当しています。元は一般の県立高校の国語科の教員でしたが,23年前に現在の養護学校に異動しました。知的障害といっても,障害の度合いも生徒によってそれぞれ大きく違います。私が現在教えている中学部の生徒には,単語レベルの言葉なら話せる子や,言葉は話せませんがハンドサインや視線で意思を表す子もいます。やりとりができる生徒達は「今日~へ行きました。」のように,簡単な出来事を話すことはできますが,「なぜ,どうして」などを話したり考えたりすることは苦手です。計算も苦手な子が多いですが,なかには掛け算ができる子もいます。また,計算ができたとしても,店に買い物に行って,実際に商品を買うのには支援が必要です。このような生徒に対する学校での教育内容には,たとえば,生活単元学習というものがあります。「買い物に行く」を学習の題材とすると,お店に行くために,道を安全に歩くルールや方法を学ぶ必要があります。また,品物を選ぶ,レジに並ぶ,言われた額のお金を出す,そしておつりをもらう,などの力も必要です。お店の人とのコミュニケーションも求められます。買い物をするために必要な多くのことを学習してゆきます。日常の社会生活を自立して行えるようになることを目指した教育内容です。

養護学校の現場では困難もつきものです。まず,言葉が通じない生徒に,どう教えるのかという教育面での難しさがあります。また,時に障害ゆえに起こる生徒の自傷行為や他害行為もあります。また,不安を抱える保護者との対応も,一般の高校とは違う難しさがあります。ただ,私が勤務を続けてこられたことには,「やりがい」と「楽しさ」があったからだと思います。日々の生活に中で子どもたちの成長を感じられることは,とてもうれしいことです。生徒は個性や個人差の幅が大きく,個に応じて考えることを余儀なくされる現場なので,いろいろなことを深く考えさせられます。また,それと同時に,単純に,生徒と過ごすことは楽しいことです。

特別支援教育の考え方の中にも,将来の就労を前提とした職業前訓練が重要という考え方もありますが,私としては,生徒一人ひとりの人生につながる,ライフキャリアにつながる教育を目指したいと考えています。簡単に言えば,生徒一人ひとりが幸せになることを目指すということです。それは,自分にとって何が幸せなのかを,自分でわかるということでもあります。そのために,まず,「今日一日で楽しいことがあった。」ということや,さらには「学校生活が楽しかった。」と思えるような経験が得られるような教育を心がけたいと思っています。

『勉強ができても生き辛かった!今だから笑える話』──萩原ちはるさん

image:ASD/ADHD当事者の萩原ちはるです。今は非常に楽しく生活していますが,小学生〜高校生までは自分が嫌いで,非常に生き辛かったです。

小学校から高校までの実体験を振り返りながら,いち当事者の視点からそれは,学校教育への想いを語りたいと思います。

『多様な個性が輝く社会って?!』──石塚杏美さん

image:Diversity,多様性という言葉が使われるように久しく。やれ個性を伸ばす教育や,違いを活かした会社やら政策が叫ばれております。言葉では言うのは簡単だけど,そんな社会の実現って簡単じゃない。そこにある葛藤や摩擦,軋轢やもやもや…それに本気で向き合う思いや楽しさをお話しできればと思います。学生時代の難民支援の経験や現職の障害者支援の観点からお話し致します。

『私が見た日本語学習者の生きる世界』──高久孝幸さん

image:皆さんは,留学生がどのような「悩み・不安(心の問題)」を抱え,教室に参加し,また日々の留学生活を送っているか考えたことはありますか。私はこのような状況を考慮し,教室にどんな性格を持った学生でも,どんな学習レベルを持った学生でも参加できる空間を作り,留学生個々の適応感を高め,全学生が溶け込んでいけるクラスを目指しています。

本冊では,「構成的グループエンカウンター」の原理を基に,人と人の出会い,ふれあいの場をデザインし,「ゲシュタルト療法(図と地の考え方)」,「内観法」といったカウンセリング理論を背景に,留学生の自己実現支援を目指した体系的アプローチを提案します。

  1. 昨今の留学生の受け入れ拡大と留学生層の多様化に反し,教室内外を問わず人間関係の希薄化が問題視されています。それ故,留学生は孤立し,精神衛生の悪化が元となり,慢性的に悩み,不安を積らせているのです。教師が気付かない所では,留学生は様々な「心の問題」を抱えています。そんな中,私は留学生が日々往来する教室に焦点を当て,「育てる」を核に置いた予防・開発的カウンセリングを用いた留学生支援教育を行っています。私は留学生同士が心と心のふれあいを交わし,彼らが多くの他者とのつながりを通して,周りの支え合いの大切さ,その精神を身に付けられるよう導きます。その際に,留学生の思考,感情を動かし,新たな行動へと移行させます。この動的支援が留学生の成長に発展し,結果的に自分で自分を育てられるように成長していくのです。
    教室内カウンセリングに,「構成的グループエンカウンター」の原理を活用し,「ゲシュタルト療法」,「内観法」の理論を用い,どのように実践へと移行したのか,カウンセリングの過程で留学生の認知がどのように変わったのかを留学生自身が語った記述とともに,留学生が体験した世界を感じながらお読みいただければと思います。
  2. 「育てるカウンセリング」を通した心と心のふれあいとは何か,人間関係を深めるために,教師(リーダー役)がどのように教室空間をデザインしていくのかと疑問に思う方もいるでしょう。2.では,1.で紹介した原理・理論を踏まえ,教師が備えておくべきカウンセリング・マインドを紹介し,教師として持つべき条件とは何か,私の実践的見解を踏まえながら,一冊の本を介して皆さんと対話を深めていければと思います。
『アスペルガー症候群の弟の話』──ひろさん

image:私の弟(37歳)は,子どもの頃から「ユニーク」と言われてきました。人と話すのが苦手で,上手なおしゃべりなどはできませんが,その代わり,良くも悪くも物事へのこだわりが強くて,好きなことへの集中力や記憶力は並外れて優れているので,勉強はよくできました。大学は東京大学に進みました。しかし,就職活動で挫折がありました。在学中に国家公務員試験の筆記試験に合格したのですが,面接試験がどう頑張ってもうまくいきませんでした。地方公務員などランクを下げて就職活動をしても,面接でいつも失敗してしまい,思い悩むようになってしまったのです。当時彼は一人暮らしをしていましたが,うつ病を診断され,アパートに引きこもるようになりました。弟はいつも家族に悩みも何も話さないのですが,母は,そんな弟を半強制的に実家に連れ戻しました。そして,専門医の診断を受けさせたところ,当時少しずつ認知されてきた,アスペルガー症候群だとわかりました。

今回のヒューマンライブラリーでは,そんな弟のことを紹介しつつ,家族としての弟への思いについてお話ししたいと思います。人とコミュニケーションを取るのが苦手で,親にも兄弟にも自分の状況を説明したがらないし,何も相談もしないで重要なことを決めてしまう弟を,家族はどう支援していくべきなのか。障害者の自立・自律とは何なのか。そんなことをお話しできればと思っています。

『一緒に悩み,キャリアを形成していくこと』──なかがわ まさおみさん

image:私は元お巡りさんで,現在は韓国語教師です。大学院で勉強している時は,自分は韓国語学習のカリキュラムを作ったり,韓国語の授業をすることが主な仕事になるだろうと思っていました。しかし,今,私の主な仕事は学生を巻き込んだ「学校づくり」です。なぜ,「学校づくり」に力を入れるのか。その理由の1つが学生と深くかかわり,向き合うことにより,個々の学生の特性がようやく見えてくるからです。お巡りさん+韓国語教師+インクルーシブ教育を研究する私についてお話させていただきます。