言語文化教育研究学会:Association for Language and Cultural Education

2018年度の記録

第57回:7月8日 日本語教育討論会
TBLT(Task-Based Language Teaching)と学習者主体の学び
討論者:百濟正和さん(英国カーディフ大学),今井新悟さん(早稲田大学)

※Zoomによるネット配信[meetingID:479101961]があります。

  • チラシ 日時: 2018年7月8日(日)10:00〜12:00(終了後,ランチ懇親会を予定)
  • 会場: 早稲田大学 早稲田キャンパス22号館502教室[アクセス
  • 参加方法: 申し込み不要.当日,直接会場にお越しください。
  • お問い合わせ: project@alce.jp(企画委員会)
  • チラシをダウンロード

TBLTを例に,学習者主体の日本語教育について考える。

まず,百済がTBLTの紹介のプレゼンテーションを行う。TBLTになじみの少ない参加者もターゲットとして,TBLTが考えられた背景,TBLTの言語教育観,具体的な方法について概観する。その中でも特にTBLTにおける「タスク」と日本語教育で一般に言われる「タスク」との違いについて詳述する。

次に,今井が学習者中心あるいは学習者主体の学びという観点から,TBLTにおけるタスクの意味とその扱い方について質疑し,百済が応答する。日本語教育においても,個を尊重する,学習者の,学習者による,学習者のための学びを推進すべきだと考えているので,その観点から切り込みたい。さらにフロアと一緒にディスカッションを進める。その際も学習者主体ということをキーワードにして,その必要性を確認し,それを実現する具体的な手法としてのタスクの在り方を明らかにしていく。

第56回:5月19日
日本語教育においてProject Based Learning(PBL)は可能か――奥多摩日本語学校の挑戦
話題提供者:平澤栄子さん(奥多摩日本語学校)

  • チラシ 日時: 2018年5月19日(土)14:00~16:00
  • 会場: 早稲田大学 早稲田キャンパス22号館502教室[アクセス
  • 参加方法: 申し込み不要.当日,直接会場にお越しください。
  • お問い合わせ: project@alce.jp(企画委員会)
  • チラシをダウンロード

趣旨: 平澤栄子(奥多摩日本語学校)

奥多摩日本語学校は,外国人留学生の日本語教育とITエンジニア養成を目的とする日本語教育機関である。同校は,奥多摩町(東京都西多摩郡)が公募した「旧古里中学校校舎等活用事業」において採択された「OKUTAMAプロジェクト」の一環として,2017年10月に開校した。同校は情報科学技術を専攻し,学士を有するものを入学資格としている。そのため,在籍する学生は,基本的に卒業後,IT企業に就職したり,ITエンジニアとして起業することなどを目指している。

本研究会では,当校での1期目,2期目の取り組みを実践例として,タイトルに掲げた問いを話題提供として提示したい。

まず,当校での取り組みを簡単に説明する。当校では,テキストを使用した従来型日本語教育,いわゆる文型積み上げ式の日本語教育は行わず,プロジェクトベースの授業(Project Based Learning,以下PBL)を採用した。2017年10月〜12月の1期目では,「奥多摩町のためのIT技術を使ったサービスのプロトタイプを考え,プレゼンする」ことを目標とするプロジェクトを実施した。具体的には,奥多摩町住民へのインタビューやアンケート調査,事例研究などを行ったうえで,それらの結果にもとづき,実際に学生たち自らサービスを考え,奥多摩町の住民にプレゼンテーションを行った。

学期の最後に行われたプレゼンテーションは,全て日本語で行われ,日本語教育という文脈においては,一定の効果があったと言える。しかし,本来の目的である「ITエンジニアの育成」という文脈においては,彼らの考えたアイデアは,十分に考え抜かれたものであったとは言い難く,どこか「やらされている」という感覚が否めないものであった。また,学生からは,「もっと文法や言葉を勉強したい」という声も上がった。さらに,経営陣からは,「日本語教師にPBLは無理ではないか」という指摘もあった。そこで,カリキュラムについてもう一度検討し,2期目(2018年1月〜3月)の実践を行った。

本研究会では,この2期目の実践例をもとに,日本語教育においてPBLは可能か,また,可能でないとしたら,何が問題なのかを改めて考えてみたい。

第55回:4月21日
第4回研究集会「クリティカルとは何か」上映会 in 東京

  • チラシ日時: 2018年4月21日(土)14:00~16:00
  • 会場: 早稲田大学 早稲田キャンパス22号館 502教室[アクセス
  • 参加方法: 申し込み不要.当日,直接会場にお越しください。
  • お問い合わせ: project@alce.jp(企画委員会)
  • チラシをダウンロード

趣旨

今回の例会では,2017年12月10日に熊本で行われた本学会の第4回研究集会「クリティカルとは何か」の映像をまとめたものを上映し,併せてディスカッションを行います。

まず,哲学・教育学者の苫野一徳氏(熊本大学教育学部)を交えて行ったディスカッションの様子を1時間程度にまとめたビデオを上映します。その後,参加者同士でディスカッションをする時間を設け,言語教育における「クリティカル」について考えます。

ビデオは,苫野氏による本質的思考および本質観取についての話題提供と,苫野氏と研究集会参加者によるディスカッションの様子で構成されています。ディスカッションでは,本質的思考における他者とのやり取りや外国語を使うことの意味,本質観取をすることの目的などについて議論が行われました。なお,ディスカッションは,苫野氏の著書『はじめての哲学的思考』(ちくまプリマー新書)にもとづいて行われました。そのため,同書をお読みのうえで,参加されることをおすすめします。